沿革と理念

高度経済成長期の熱気が冷めつつある1970年代。公害による環境の悪化、物価の上昇、住宅事情といった都市問題に注目が集まりました。「地方の時代」が流行語となり「第三次全国総合開発計画」では定住構想や田園都市構想が描かれる一方、ニュータウンやダム建設など巨大な開発プロジェクトが次々とすすめられてきました。

しかしこれらは、日本の経済力を背景に国際化をすすめる政策であり、住民生活や地域環境からの発想ではありませんでした。そこで、「地域住民からの発想で住みよい環境を計画する」という理念のもと1975年に当研究所は設立しました。

以来、徹底した「地域主義(ローカリズム)」を貫き、自治体や関係団体からの調査研究、計画に係わる受託業務(※1)を通して、地域に応じたビジョンや方策を提案してきました。

当研究所が掲げる「地域主義(ローカリズム)」3つのポリシー

  1. 地域に蓄えられてきた自然や歴史的資源を永続的に活用し継承する。
  2. 関係行政機関と住民の合意を基礎に相互の協力関係を確立していく。
  3. 地域住民がかかわりながら地域の個性と特徴を磨きあげる。

(※1)70年代は京都、滋賀、兵庫を中心に日照実態や航空機騒音、山林開発、工業団地、マンション建設が与える生活環境への影響について調査研究し、西神ニュータウンやびわこニュータウン等の計画策定に携わりました。80年代には市街地や駅前整備にともなう区画整理事業や街区整備に携わりより生活者に近い住環境問題を扱い、90年代には市町村長期総合計画、地区計画の策定、都市農地の活用などの地域振興策に取り組んできました。